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遠藤周作さんの執筆された作品を紹介しています。


風の十字路―こころの風景


風の十字路―こころの風景

風の十字路―こころの風景
【発売:1996年6月】

1950年、戦後初の留学生として、フランスに渡って以来、ヨーロッパ諸国、インド、そして日本各地を旅した著者の、心の中に深く刻み込まれ、何度も何度も思い起こす風景や、忘れられないできごと、懐かしい人々などを綴ったエッセイ集です。
これはJCB発行、小学館編集「THE GOLD」誌(’89年10月号〜’90年9月号)に連載した「わが心の風景」に加筆したものです。

若き日の著者の精神を訓練した場所であった留学時代のリヨン。
この町の窓から見えた風景、遠く聞こえた鐘の音など、何気ない佇まいにこころ惹かれ、また自分の人生の問題と重ね合わされるような町並みや川や山を歩き回る旅が好きという著者。
空壕や土塁の跡をみつけて、そこで繰り広げられたドラマを感じ、インドでの旅では、汚辱と聖なるものの共存に感動し、一木一草もないユダの荒野と、光に満ちたガリラヤ湖の対称的な風景を目の前にして思ったこと、考えたことなどの溢れる気持ちが伝わってきます。
これらの旅の体験はやがて作品の舞台ともなってきます。知らず知らず著者の魂を求める旅を追体験することができます。


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